『ラブ&ピース』

ラブ&ピース
 

  • 監督 子温
  • 出演 長谷川 博己
  •     麻生 久美子
  • 公開年 2015
  • 制作国 日本

 

主人公はロックミュージシャンを目指すも挫折し、夢を諦められないまま うだつのあがらないサラリーマンになった男。職場ではイジメられており、ペットの亀「ピカドン」だけが友達だった。その後主人公はパニックから亀をトイレで流してしまう。ピカドンは流された先で、一人のおじさんとたくさんの喋るガラクタや他のペットたちと出会う。そこでピカドンは体が大きくなる代わりに願いが叶う飴玉を食べてしまう。そのことを主人公は知らないまま一躍ロックスターとしてスターダムを駆け上がって行くが……

 

 

<前置き>ネタバレありです。今回は主観とか妄想が多いかもしれないです。ファンの方は嫌な気持ちになるかもしれません。

 

評価 ★★☆☆☆ (2/5)

 

上手いこと映画のノリについて行けませんでしたぞ( ・Д・)ズットコンナカオシテタ

まず掴みの部分。バカそうな若者にバカな感じでピカドンってなに? と言わせている時点で若者の自分には「この監督は若者がみんな馬鹿に見えているのだろうなぁ」とか考えてテンションが冷めっぱなしでしたぞ。そのくせ主人公が亀にピカドンと名付ける時には馬鹿っぽさではなくて、主人公の純粋さを押し出して来るものだから、この監督「俺は他のバカと一緒じゃない、あえてピカドンの意味知ったうえで名付けているんだ」とか思っているのかと邪推してしまい興醒めでしたぞ。

 

他にも、主人公が逃げ込む個室トイレの壁には罵倒語が書かれているのですが、それがいかにも美術さんが書いているみたいな画だったし、主人公が被害妄想してニュースコメンテーターに罵倒されているのですが、その罵倒している言葉が幼稚でこれまた冷めますな。主人公をいじめる同僚も小中学生みたいなノリなので、追い詰められている気がしないですぞ。長谷川博己が過剰な恐がり方をしているだけじゃないか。園監督らしい暴力がないとこんなにも幼稚な追い込み方しかできないのかと結構拍子抜け。この後主人公がスターダムにのし上がるというのに、ここでちゃんと追い込まないからロックで呪縛から解放された時も爽快感が湧き起こらなかったですぞ

 

そうこうしていると西田敏行とオモチャパートに突入。一気に幼児向けになっちゃいましたぞ。さっきの主人公が馬鹿にされ自己が崩れかかっているパートはYA(ヤングアダルト)感があって、もうちょっと対象年齢高めだったはずですぞ。一体 何歳向け作った映画なのか? 何にせよ このパートは普通の幼児向け過ぎて退屈でしたな。

 

物語は一転してミュージシャンとしてスターダムに上がっていく長谷川博己。『地獄でなぜ悪い』からのファンサービスを交えながら主人公がチヤホヤされて、監督の願望が明け透けですな。でも分かりますぞ、私もああいう妄想したことありますぞ。ただ監督は本人に言ったら「俺は君とは違うんだよ、分かる?」とか否定されそうですが。

 

再びのオモチャシーン。実は西田敏行はサンタさんだったんだよ!!

……はい。そうですか。どうしても長谷川のシーンは一気にスターダムを駆け上がる都合上テンポが速いですから。ゆっくり喋る西田敏行パートになるとテンポが落ちてしまい失速感がありますな。

 

そして特撮シーン。初登場したときの実写の亀から、オモチャみたいな見た目になった巨大亀ピカドンその愛らしい目から子供達にも恐怖を与えない優しい奴さ。声は大谷育江さんで可愛いさ倍増ですぞ。

そしてこの映画で一番の良かったシーン。序盤で長谷川博己がたばこ箱やら野球盤で都市の街並みを再現して、その真ん中を子亀ピカドンに歩かせて、自分のスターダムを妄想していた場面。それが巨大亀ピカドン進行シーンで実際の建物と重なるシーン。ここの演出は好きでしたぞ。

 

そんなこんなで結末は主人公が逃げて(投げて)全て失うも、子亀とヒロインだけ残って良かったねーみたいな終わり方でしたぞ。主人公は子亀に再会したとき「亀、お前か?」なーんてピカドンとちゃんと呼んであげない終わり方でしたな。

 

ピカドンを忘れてすべては解決。もう平和でピカドンに脅威はないんだよーってか。

……考えすぎか。脚本の人そこまで考えてないよね、多分

 

まぁ園監督だし、今作も好きな人には好きなんでしょうな。

個人的には子供向けには中途半端で、大人向けにも中途半端だなぁと思ったところですかな。

 

DVD版です。

ラブ&amp;ピース スタンダード・エディション(DVD)
長谷川博己
キングレコード
2015-11-25