ささのさ散々

自分がお嬢様JDなのかお嬢様DJなのか分からなくなってきた 妄想にとらわれる美しき女人の映画乱視ブログ!!

(感想)ベイビー・ドライバー

ベイビー・ドライバー 

ベイビードライバー

  • 監督 エドガー・ライト
  • 出演 アンセル・エルゴート
         ケヴィン・スペイシー
         ジョン・ハム
         ジェイミー・フォックス
         リリー・ジェームズ
  • 公開年 2017

 

ネタバレあります。


★★★★☆ 4/5
 

前評判通り、そこまでカーアクション場面が大量という訳でもなかったです。もともと自分は、ガッツリ系のカーアクション映画 (例:ワイルド・スピード)にそこまで熱をあげていないのと、ドラマ部分が面白かったので十分楽しめました。

 

冒頭のツカミが良くて、

映画はじまってスグの強盗シーンで、車で待機する主人公が音楽を聴いてノリノリになっているところ。あのシーンを見てると、この映画のノリが伝わってくる気がします。

でも一瞬、主人公がチラッと強盗中の光景を見てビビってるところが、後々の不安を予感させて期待値が上がりましたね。

 

主人公が天才ドライバーなのに、支配されている側にいるのが悲しい。

ただそこが終盤に効いてくる。郵便局強盗から怒涛の展開が始まって、主人公の暴走がいかにも手放し運転で暴れている感じがあってハラハラした。あそこまで無謀にならなくちゃ、ドライブテクがあってもひ弱な主人公が、あのケヴィン・スペイシーとかあのジェイミー・フォックスやらの支配からは逃げられなかったんだろうな、と考えるとひとり納得。ライアン・ゴズリング主演の『ドライヴ』みたいなスマートな逆襲とかされたら、それこそ萎えたと思う。『ベイビー・ドライバー』は今までスマートに振舞おうとして、実はスマートでもなんでもない年相応のベイビーが、何とか現状から逃れようと自分でもコントロールできない暴走をしてしまうのが良いんじゃないと思いました。映画自体はノリノリな音楽とテンポの良い編集でそんな重さを感じさせないのも良いですね。

 

気になったところは、ケヴィン・スペイシーの心変わりするところが、ちょっと唐突過ぎて「これで国外まではいけるだろう」とか言って渡したカバンに罠でもあるんじゃないかと疑ってしまうくらいには突然だったこと(いや、女ができたくらいでソコまで優しくするかと)

あとリリー・ジェームズ演じるヒロインが可哀相に思えてくること。もしヒロインが親に虐待されているとか、今すぐにでも街を出た方が良い理由があるなら別だけど、ヒロインものすごく平和に生きてますやんか。そこに主人公が現れたことで人生が台無しになってない?

 

まぁ、主人公も破滅の逃亡人生じゃなくて、自首して更生の道を選んだからヒロイン的には良かったってことでいいか。



エドガー・ライト監督作品で一番好きな映

ホットファズ -俺たちスーパーポリスメン!- [Blu-ray]
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ジェネオン・ユニバーサル
2012-06-20


こちらも逃がし屋が主人公の映画 レビューはこちら

『ドライヴ』Blu-ray【日本語吹替収録版】
ライアン・ゴズリング
バップ
2017-08-02


(感想)ラブ&ピース-夢を叶える巨大亀襲来

『ラブ&ピース』

ラブ&ピース
 

  • 監督 子温
  • 出演 長谷川 博己
  •     麻生 久美子
  • 公開年 2015
  • 制作国 日本

 

主人公はロックミュージシャンを目指すも挫折し、夢を諦められないまま うだつのあがらないサラリーマンになった男。職場ではイジメられており、ペットの亀「ピカドン」だけが友達だった。その後主人公はパニックから亀をトイレで流してしまう。ピカドンは流された先で、一人のおじさんとたくさんの喋るガラクタや他のペットたちと出会う。そこでピカドンは体が大きくなる代わりに願いが叶う飴玉を食べてしまう。そのことを主人公は知らないまま一躍ロックスターとしてスターダムを駆け上がって行くが……

 

 

<前置き>ネタバレありです。今回は主観とか妄想が多いかもしれないです。ファンの方は嫌な気持ちになるかもしれません。

 

評価 ★★☆☆☆ (2/5)

 

上手いこと映画のノリについて行けませんでしたぞ( ・Д・)ズットコンナカオシテタ

まず掴みの部分。バカそうな若者にバカな感じでピカドンってなに? と言わせている時点で若者の自分には「この監督は若者がみんな馬鹿に見えているのだろうなぁ」とか考えてテンションが冷めっぱなしでしたぞ。そのくせ主人公が亀にピカドンと名付ける時には馬鹿っぽさではなくて、主人公の純粋さを押し出して来るものだから、この監督「俺は他のバカと一緒じゃない、あえてピカドンの意味知ったうえで名付けているんだ」とか思っているのかと邪推してしまい興醒めでしたぞ。

 

他にも、主人公が逃げ込む個室トイレの壁には罵倒語が書かれているのですが、それがいかにも美術さんが書いているみたいな画だったし、主人公が被害妄想してニュースコメンテーターに罵倒されているのですが、その罵倒している言葉が幼稚でこれまた冷めますな。主人公をいじめる同僚も小中学生みたいなノリなので、追い詰められている気がしないですぞ。長谷川博己が過剰な恐がり方をしているだけじゃないか。園監督らしい暴力がないとこんなにも幼稚な追い込み方しかできないのかと結構拍子抜け。この後主人公がスターダムにのし上がるというのに、ここでちゃんと追い込まないからロックで呪縛から解放された時も爽快感が湧き起こらなかったですぞ

 

そうこうしていると西田敏行とオモチャパートに突入。一気に幼児向けになっちゃいましたぞ。さっきの主人公が馬鹿にされ自己が崩れかかっているパートはYA(ヤングアダルト)感があって、もうちょっと対象年齢高めだったはずですぞ。一体 何歳向け作った映画なのか? 何にせよ このパートは普通の幼児向け過ぎて退屈でしたな。

 

物語は一転してミュージシャンとしてスターダムに上がっていく長谷川博己。『地獄でなぜ悪い』からのファンサービスを交えながら主人公がチヤホヤされて、監督の願望が明け透けですな。でも分かりますぞ、私もああいう妄想したことありますぞ。ただ監督は本人に言ったら「俺は君とは違うんだよ、分かる?」とか否定されそうですが。

 

再びのオモチャシーン。実は西田敏行はサンタさんだったんだよ!!

……はい。そうですか。どうしても長谷川のシーンは一気にスターダムを駆け上がる都合上テンポが速いですから。ゆっくり喋る西田敏行パートになるとテンポが落ちてしまい失速感がありますな。

 

そして特撮シーン。初登場したときの実写の亀から、オモチャみたいな見た目になった巨大亀ピカドンその愛らしい目から子供達にも恐怖を与えない優しい奴さ。声は大谷育江さんで可愛いさ倍増ですぞ。

そしてこの映画で一番の良かったシーン。序盤で長谷川博己がたばこ箱やら野球盤で都市の街並みを再現して、その真ん中を子亀ピカドンに歩かせて、自分のスターダムを妄想していた場面。それが巨大亀ピカドン進行シーンで実際の建物と重なるシーン。ここの演出は好きでしたぞ。

 

そんなこんなで結末は主人公が逃げて(投げて)全て失うも、子亀とヒロインだけ残って良かったねーみたいな終わり方でしたぞ。主人公は子亀に再会したとき「亀、お前か?」なーんてピカドンとちゃんと呼んであげない終わり方でしたな。

 

ピカドンを忘れてすべては解決。もう平和でピカドンに脅威はないんだよーってか。

……考えすぎか。脚本の人そこまで考えてないよね、多分

 

まぁ園監督だし、今作も好きな人には好きなんでしょうな。

個人的には子供向けには中途半端で、大人向けにも中途半端だなぁと思ったところですかな。

 

DVD版です。

ラブ&amp;ピース スタンダード・エディション(DVD)
長谷川博己
キングレコード
2015-11-25

 

(感想)クリーピー偽りの隣人-サイコパスvsバカ

『クリーピー 偽りの隣人』

クリーピー
 

  • 監督 黒沢
  • 出演 西島 秀俊
  •      竹内 結子
  •      香川 照之
  • 公開年 2016
  • 制作国 日本
  • 原作 『クリーピー』著・前川裕 

 捜査一課だった高倉幸一は ある事件で警察を辞め、大学で犯罪心理学を教えることにした。そのため新居に越してきたのだが、隣人家族の父親は妙な男だった 。高倉は新生活を送る中、興味本位で過去の事件を追っていく内に明らかになったのは……

 

 

<前置き>原作は未読です。黒沢清監督作品も『クリーピー偽りの隣人』が初めてになります。そのような訳で原作・監督 双方のファンのディープな見方というものを知らないので、こいつ分かってないみたいな ささのさのトンチンカンな感想が気になる方には申し訳ないです。

ネタバレありです。

 

評価 ★★★☆☆ (3/5)

 

雰囲気の良さはあるものの、と思ったところもありましたな。

 

物語冒頭。最初に出てくるモブのサイコパスが芝居がかっていて気持ちがダダ下がりでしたぞ。主人公も俺は心理学があるから大丈夫みたいな感じで、逃走したモブ犯人の前に躍り出た挙句刺されるからもしやこの男バカなんじゃないかと思ってしまったり。ただ香川照之が演じるサイコパスが出てきてから持ち直してきましたぞ。現実で出会うと厄介な感じがビンビンしますな。隣人だから完全に避けようにも無理な感じとか、むしろ主人公の家庭にまで侵されてしまっている手遅れな感じとか最高でしたぞ。

 

主人公たちが住んでいる街並みがどこにでもあるような場所なので、本当に起こり得そうな雰囲気についてはかなり良かったのですが、途中途中おかしいと思う箇所がありまして、主人公の嫁である竹内結子がお隣さんのことを嫌だと思っていたはずなのに、お隣さんへシチューを持って行くとか、普通の家にはなさそうな地下室とか、隣人が他人を操るために使っていた薬(麻薬?)の強力過ぎる威力とか、一体あの薬はどこで手に入れたのかだとか、サイコパス香川がシチュー嫁を籠絡させた手練手管をきちんと見せないとか、警察があまりにも無能だったり、犯人側に都合が良すぎではなかろうか。まぁホラーだからこれくらいのパワーバランスでも仕方がなかったのですかな?

 

とはいえ、主人公と笹野高史が演じる刑事が隣人宅に赴くシーンで、この後も主人公は散々な目に遭わせられるんだろうなー、と重い気持ちにさせてくれる所は良くできていましたぞ。

 

そんなこんなでやってきた。主人公vsサイコパス香川の相対シーン。連れ去られたシチュー嫁を助けるまでは良かったものの、その後は逃げようともせずサイコパス香川に対して撃てねぇんだろとバカにするように責めて、その結果嫁に裏切られて眠らされてしまうシーン。この主人公冒頭で刺されてから何も学習しておりませんな。やはりバカかと。犯罪者を自分より下に見てバカを見るタイプですな。

そんな訳で個人的に最後の最後で香川に一矢を報いた時も、主人公は格好つけている感じで気に食わなかったですぞ。貴様本当はバカのくせに、せめてもっとバカを見てボロボロになっていろよと。映画が終わったとしても、主人公はまた同じ轍を踏みそうだと思いましたぞ。

そんなんでしたがラストカットのシチュー嫁である竹内結子による慟哭は心に来るものがあって良かったと思いますぞ(´;ω;`) あれだけのことがありながら、まだ嫁を捨てずにいられる所に関しては主人公の美点が見えたし。

 

イヤーな感じのする雰囲気はかなり良かったので、細かい所は無視できるならかなり面白い映画だと思いますぞ。

 
Amazonビデオ版です



原作版です
クリーピー (光文社文庫)
前川 裕
光文社
2014-03-12

(感想)夜は短し歩けよ乙女-京都で起こる一夜の騒乱

『夜は短し歩けよ乙女』


夜は短し歩けよ乙女
 

  • 監督 湯浅 政明
  • 出演 星野
  •     花澤 香菜
  • 公開年 2017
  • 制作国 日本

 

黒髪の乙女に恋する先輩は今日も「なるべく彼女の目にとまる」ナカメ作戦を遂行していた。しかし外堀が埋まるばかりで中々進展はない。そんな彼女の周りでは珍事件が巻き起こり…… 

 

お久しぶりです。

原作 森見登美彦×監督 湯浅政明が再びタッグを組むということで見て参りましたぞ。

 

評価 ★★★☆☆ (3/5)

 

映画代分くらいは楽しめました(*・ω・)ノ

個人的には原作版『夜は短し歩けよ乙女』は森見登美彦作品の中で万人受けする、初めに薦めやすい本だと思っていたのですが、映画版は原作ファン向けであって、初見の人が楽しめるかは55分の気がしますぞ。

 

映画を見て楽しめるか重要なポイントとしては 主人公に愛着を持てるか? という点が大事になるかと。映画を見た率直な感想としては先輩の喋るシーンが思ったより少なかったような……。

先輩(主人公)はナカメ作戦など言っても結局はタチの悪いストーカーな訳で、個人的には原作のあの語り調子の良さと不遇の扱いを受けているところから彼に愛着が湧くのです。ただ映画では乙女(ヒロイン)のシーンが取り分け長く描かれていると感じる分、先輩の語りも減っているのもあって、人によっては感情移入がしづらい愛嬌もないただのストーカーみたいに見えるかも?

 

パンツ総番長のミュージカルシーンも面白かったけど、主人公とヒロイン以外の恋路を長々と見せつけられるのも どうなんだろうと思いますな。女装事務局長が女声で歌い始めた時は流石に悪寒が走った。声優が嫌いな訳ではないけど、特報で「リリカルなのは」が流れてるけど、お茶の間が凍る体感を映画館で食らってしまった感。ただオーバーオールの娘(紀子さん)が報われて良かった。彼女が一番かわいかったですので。パンツ総番長も可愛いけど。

 

映画の尺と言う都合上、一連のストーリーを一夜の出来事に改変したのは上手いと思いながらも、自分の中では賛否両論。乙女の頭の中で先輩像が変に大きくなって意識してしまうのは会ってない期間がそうさせたのでしょう派の私と でも樋口師匠が乙女に向かって「君といると、夜が伸びる感じがするね」みたいな台詞が素敵だから良いじゃない派の私がいるので、まだ決着がつかない感じ。

原作で好きだった『樋口式飛行術』を教えてもらうシーンがカットされたのと、乙女がお見舞い先で先輩のことを間接的に聞くシーンが思いのほか軽く処理されていたのが気になったけど、自分が好きなだけだからね、しょうがないね。その後のジョニー乱舞は面白かったし映像ならではで興奮しましたぞ。

 

一番の文句はラストあたりで乙女の回想シーンが流れますが、あそこで東堂(痴漢)がヒロインの胸触ってる所なんて使うべきじゃないヽ(#`Д´)ノ

 

文句もありましたが、最後の乙女が頬を赤らめるシーンは最高で見てるこっちにも達成感がありましたぞ。

オススメ原作

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)
森見 登美彦
角川グループパブリッシング
2008-12-25


湯浅監督の凄い映画
マインド・ゲーム [DVD]
今田耕司
レントラックジャパン
2004-12-22

 

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